要介護高齢者の死因第一位が『肺炎』
投稿日:2016年7月19日
カテゴリ:歯のコラム
日本人の死因別死亡数の割合は、1位が悪性新生物(がん)、2位が心疾患、3位が肺炎となっています。(平成23年厚労省調べ)
もちろん、年齢により多少の前後はしますが、永い間変わらず、この順位を保っているのが現状です。
しかし、介護を必要とする要介護者(高齢者)に絞ってこれらをみると、実は、『肺炎』が1位であることが分かっています。(平成18年日本大学歯学部調べ)
高齢者における肺炎の主な原因が誤嚥性肺炎です。
column_6_2お口の中が清潔に保たれないことに、加齢による唾液の量の低下などが加わり起こる肺炎です。汚れたお口の中で細菌にまみれた唾液や食物が、むせこみにより気管支に混入することで起こる深刻な肺炎で、高齢者にとっては生死に関わる重篤な問題を引き起こします。
つまり、嚥下機能が弱くなっている高齢者であればあるほど、お口の中を清潔に保つ必要があり、(要介護者には特に)介護者が丁寧に口腔ケアをしてあげることが大切なのです。
さらに、昨今の研究では、85歳以上の高齢者が入れ歯を入れたまま就寝すると、肺炎にかかる危険性が2.3倍に上昇するというデータもあるそうです。これらは、舌や入れ歯へのプラークの付着や歯肉の炎症などが主な原因です。
よって、高齢者は寝る前には入れ歯をはずし、きれいに洗ってから就寝することをおすすめします。
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